よくあるご質問

Q1.不正出血があるのですが…

A1.妊娠初期の出血は、鮮血だけでなく茶色や赤黒いおりものも含めて、切迫流産や子宮外妊娠のおそれがあるのですぐに診察を受けましょう。そこで胎児の生存が確認出来れば妊娠初期の少量の出血はあまり心配しないで、しばらく安静にしていて下さい。

中期・後期の出血は、早産や前置胎盤が予想されますので、受診するか病院に電話してください。
ただし、妊娠末期の検診後に下着に少量出血がつくことがありますが、これは内診の刺激による出血なので、その後、量が増えてくることがなければ心配はいりません。

医師から安静の指示が出た場合は、おうちでも出来るだけ横になるようにして、家事や上のお子さんの世話はご主人やお姑さんの協力を仰ぎましょう。

Q2.妊娠5ヶ月になったら着帯をしたいのですが、指導してもらえるでしょうか?また腹帯は就寝中もしたほうがよいのでしょうか?

A2.腹帯はさらし木綿で作った5~6mの布を使いますが、最近では便利な腹巻式、妊婦用ガードルやコルセット等種類も豊富です。自分にあったものを選べば良いでしょう。

もともと腹帯は日本古来の習慣で、医学的に是非必要というものではありません。
妊婦しての自覚と安心感を得られますが、暑苦しくて不快なら無理して着用しなくても大丈夫です。

お母さんが用意してくださっているようなら着帯式にセレモニーとして付け、後は自分の選択にまかせて結構です。
就寝時は腹帯は取っておやすみください。

指導は検診時でも戌の日でも、診察時間内に行っていますので外来看護婦までお申し付けください。

Q3.マタニティストレッチを始めたいのですがどうしたら良いですか。

A3.妊娠5カ月以降で、妊婦検診時に医師から許可がでれば参加できます。
体重の多い方とか、普段から体を動かすのが苦手な方などにもお薦めします。
友人もたくさんできてストレス解消にもなり、とても楽しいと喜ばれています。

また分娩時に必要な呼吸法も同時に学べます。
毎月2回スタジオにて専門インストラクターの指導のもと実施していますので、ご希望の日時を受付窓口にてご予約ください。
1レッスン500円ですが初回のみ無料お試しチケットが使えます。

Q4.検診の度に体重が増えています。食べすぎてはいないつもりですが心配です。

A4.妊娠前から出産直前までの体重の増加は、標準体重の人で8kgくらい、太り気味の人は5kgまでにとどめます。
やせている人は12kgくらいでも問題ありません。

今は妊婦さんの栄養状態が良いため、赤ちゃんの分と2人分食べなければならない、ということはあてはまりません。
太り過ぎは妊娠中毒症や糖尿病などのトラブルを引き起こすこともあります。

また、赤ちゃんが大きくなりすぎお産がスムーズに進まず時間がかかって難産になることも考えられます。
食べ過ぎていないのに体重が増える人は水分によるむくみが考えられます。その多くの場合、塩分の取りすぎが原因です。

朝食は和食ではなくパン食にしたり、味付けもお酢やレモンを使って塩分抜きでも美味しく食べられる工夫をしましょう。
炭酸飲料水ではなく、お茶や水にして、それもがぶ飲みはやめましょう。

Q5.便秘がひどいのですが、お薬を飲んでも赤ちゃんに大丈夫ですか?

A5.妊娠中はホルモンの影響や大きくなった子宮が腸を圧迫するので、便秘になりやすくなります。
ひどい場合は下剤を服用しても構いませんが、強すぎる下剤や量が多すぎたりすると下痢を起こし、その刺激で切迫流産や早産になることも稀にありますので、服用前には医師に相談してください。

Q6.カンジダ膣炎といわれましたが、赤ちゃんに影響ありますか?

A6.妊娠中は膣の自浄能力が弱くなっているため、カンジダやトリコモナスといった感染症を起こしやすくなります。
特別に怖いものではありませんが、稀に子宮内に感染して早産の原因になったり、お産のときに治っていないと赤ちゃんにうつることがありますからしっかり治療しておきましょう。

治療は通院で膣洗浄と外用薬の投与です。
完治するまで外陰部を清潔にはしますが、洗いすぎるとかえって悪化するので石鹸では洗わないようにしてください。

Q7.予定日が近づいて来たのに子宮口がかたく、赤ちゃんが骨盤内に下がっていないと言われました。どうすればいいでしょう?

A7.9ヶ月もの間、子宮口は固くしっかり閉じて赤ちゃんを支えてきましたが、お産のときはその子宮口を赤ちゃんが通過しなければなりません。
そのときに固いままだと子宮の口が開きにくくて大変ですが、お母さんが積極的に身体を動かすことにより赤ちゃんが骨盤内に下がり、子宮口も徐々に充血しはじめ、やわらかくなり開きやすくなります。

ただし、やみくもに運動するだけでは疲れるだけで効果はあまり望めません。
効率のよい方法を当院の助産師が後期の母親教室のときに指導致します。
また個人的にも気軽にお尋ねください。

Q8.「破水」なのか「尿もれ」なのか区別がつかないときは…?

A8.赤ちゃんを包んでいる薄い膜が破れて羊水が外へ出ることを破水といいます。
「尿もれ」と区別が難しいこともありますが、尿もれは一度”チョロッ”と出てしまうと止まるのに対して、破水はお母さんが身体を動かしたり赤ちゃんが動いたりする度に”チョロチョロ”出ることが多いです。

自分で判断するのが難しい場合は電話をしてみて下さい。(24時間いつでも大丈夫です。)
破水の場合はシャワー・入浴は絶対にしないで、電話をしてから静かに来院してください。

Q9.妊娠5ヶ月になりましたが、車を運転して大丈夫でしょうか。旅行にも行きたいのですが…。

A9.流産や早産の傾向がなければ心配ないと思います。
しかしこれも末期には、おすすめできません。

大きなお腹でハンドルを握っていて、急ブレーキをかけたり追突されたりすると、ハンドルがお腹にぶつかって、胎盤早期剥離という危険な状態になることもあるので、末期になったら自分でハンドルは握らないほうがいいでしょう。

旅行はなるべく近い所が望ましく、ゆったりしたスケジュールを立てるのが原則。
交通手段は電車でも車でもかまいませんが、合間に必ず休みを入れましょう。そして混雑が予想される所は、避ける事。

計画時には医師と相談してみて下さい。
また保険証と母子健康手帳は必ず携帯するようにして下さい。

Q10.風邪をひいてしまい咳が止まらないのですが、お薬をのんでも赤ちゃんには心配ないでしょうか?

A10.はげしい咳は流・早産の誘因になることもあるので、薬がすべていけないとがまんしすぎるのはよくありません。
必要があれば薬を飲みます。

かぜの特効薬はありませんが、熱や咳を抑えることは可能です。
ただし自己判断で市販の咳止め剤や解熱剤をのむのはやめ、必ず医師に相談をして下さい。

当院では電話での質問OKですので、迷ったら遠慮なく尋ねてみて下さい。なによりまず風邪をひかないよう注意し、もしかかってしまったらなるべく初期のうちにしっかり治すことが大事です。

安静にして、栄養のある食事をとり、ぐっすり眠ることを心掛けてください。